犬は犬から「犬」であることを学びます

我が家のパパ担当犬、Jojo12歳。

シニアになった今でもパピー育てが大好きで、張り切ります。

 

 

社会化のためにお泊りに来ている生後4ヶ月のプードル、Nanaに対して、パワーゲームを通して序列を認識させ、仲間であることを意識付けさせ、不利になっても相手に対してキレない、勝気にならない、序列を受け入れることを遊びながら教えます。途中、私が手を出している場面は、Nanaが攻撃性を出したので、Jojoが喧嘩したいわけではないことを理解させるために、Nanaの頭の中を切り替えさせています。

 

Nanaが、降伏すること、上位の犬には抗わないことを理解できたので、その後は、「じゃぁ、次は!こうやってお布団スリスリしたら気持ちいいぞ~!やってみな!ほらっこうだよ!」と、自分なりのリラックス方法をNanaに伝授。言われたとおりマネっこしてみるNana(^^ 教えてもらえたことが嬉しくてたまりません♪

 

たった数分のささいなやりとりですが、こうして犬から犬に伝わる愛情あっての教育が、他の犬に対する信頼感を育み、自分が「犬」であることを自覚し、犬として生きていることの自信へとつながっていきます。そうやって受け継がれていく犬同士の絆は、たくさんのことを私達に気づかせてくれます。

 

勝気な犬は、強い犬に押さえ込んでもらえばいいという安直な意見をたまに耳にしますが、強い犬の強さの背景に愛情や暖かさがなければ、力や威張りでねじ伏せてるだけであり、それは教育ではありませんし、上位の犬を信頼しよう、他の犬を信じようという気持ちは養えません。「さらに他の犬に対して勝気でいること」「さらに不安になること、自信をなくすこと」を教え込んでいるのと同じです。

 

ドッグランも増えてきて、犬同士のトラブルも多いですね。

険悪な空気、目立ちたい子、目立つ子が気に入らない子、陰湿ないじめ、勝気さや虚勢を張りたいだけの優位性を示す行動、などなど。セッションで実際に犬達から聞く話は、さながら学校での友達とのつきあいに悩む人間の子供と同じような感情を思っています。

 

特に若犬を飼われている方は、他の犬と遊ばせたい!と思う飼い主さんも多いですが、自分の人間関係や人づきあいを優先するのではなく、我が子にとって良い影響や経験を与えてくれるお友達や先輩犬を選ぶことも大切です。

 

そしてそばにいる人間が、人間らしい道徳観、思いやり、秩序、モラルを持っていることを前提に、犬の行動の意味を把握でき、犬同士のコミュニティに調和をもたらすことのできる存在であれば、犬たちと協力しあって素晴らしいコミュニティを形成できるでしょう。日本の犬社会全体がそうなることを願っています。

 

遊んで、学んで、満足なお昼寝(^^