子犬は意外と冷静に周りを見定めています。

ホームステイ中のファルゥー♀。
生後4ヶ月が過ぎ、着々と大人の階段を上っています。
子犬は、あどけない仕草や、おぼつかない行動が、私たち人間にとっては無条件に愛らしく感じるものですが、実は、子犬は意外にも、シビアな目で周りを見て感じています。
私たち人間に対しても、
(他の犬に対しても)
この人は信用できるかな?
この人は支配できそうだ!
この人には敵わなそうだな…。
この人は優しいから何しても大丈夫だ!
と、私たちが取る、子犬に対する態度や反応、そしてエネルギーから、様々な角度で人間を冷静に見定めています。
この『見定める』ための方法として子犬が取る行動パターンは、その子によって様々ですし、その行動が『見定める』行動であるかどうかは、犬の行動学に熟知し、犬のエネルギーを読み取れるトレーナーでなければ判断は難しいでしょう。
ではなぜ、犬は人を見定めようとするのか。
それは、この家族(群れ)がどのように形成されているのか、誰に権力があって、どのように秩序が保たれているのか。
つまりは、この群れは、平和で安心できるのか?を確認するためです。
特に子犬は、本能的に自分の生命や身体がまだか弱い事を知っています。自分を本当に守ってくれる家族なのか?そうでないのか?
それを知りたいのです。
もし、守ってもらえてるという実感を得ることができなければ、自分が権力を持たなければならないと犬は判断し、支配的な行動を取ります。
それが助長されてしまえば、その犬が群れの全てを支配し、人間や他の犬までもコントロールしていきます。
結果として、様々なお困り事として問題行動と呼ばれるものへと発展していきます。
子犬を迎えて、可愛がってるうちに、気がつくと、あっという間に1歳。犬の成長スピードは私たちの感覚とは違います。
すでにその頃には、犬が群れの中で権力を持ってしまっていると、力強い若いエネルギーによってどんどんエスカレートしていきます。
それでも、成犬であっても、群れの秩序を形成し直せば、その日からでも犬の行動は変わりますし、そこも共鳴力の高い犬の魅力のひとつです。
『1番可愛い時期に、1番しつけが重要であること。』
これから子犬を迎える方は、ぜひ意識して頂けたらと思います。
また、もし、お知り合いが子犬を迎えたら、人慣れや社会化の協力をしてあげたり、飼い主さんがしつけを頑張ってる事を、暖かく見守ってあげて下さいませ。